専門領域
比較教育社会学
[研究業績詳細]
担当授業
中国語3(会話)、中国語6(会話)、中国語専門セミナー、中国語特別セミナー
自己紹介・学生へのメッセージ
留学で日本に来てから〇十年、日本で暮らしています。縁あって中国語の教員になってからまた母語の学習を拾い上げ、日中両言語及びそれぞれの暮らしぶりから感性を磨く機会に恵まれ、そこから得たものを日本在住の若者に伝えるという幸せなキャリアを歩んできました。
語学学習の方法については、まず朗誦(唱)をあげたいです。つまり朗読や暗唱です。日本の小学校では、本を読んで親に聴いてもらうという宿題が出されることがありますが、皆さんは小学校の頃に、親に「本読み」を聞いてもらい、印鑑を押してもらうといった活動をしたことはありませんでしょうか?素読の伝統を今に引き継ぐ中国に関して言えば、幼稚園から大学まで国語と外国語を問わず模範文とされるテキストを暗唱するのは一般的です。英語学習に目を転じてみれば、英文学者で東京大学名誉教授の斎藤兆文氏が音読テキスト①までを編み、ご自分でも名文の朗唱を楽しむそうです。発音の習得、内容の理解、リズムの体得、美文の味わい…、朗誦の良さをぜひ体験して欲しいと思います。
次に推奨したいのは実際に使うことです。個人的な話になるが、日本語の会話が一番上達したのは、専業主婦時代に公園で、某家で、遊園地で、キャンプ場でほぼ一日中ママ友とぺちゃくちゃしゃべった時期でした。どの段階でも構いません、コミュニケーションの川に足を入れるのです。最初は流れの方向さえ見えずもどかしくてしょうはないが、いつの間にか流れを作り出す自分の姿に気づくはずです。
コミュニケーションを豊かにする方法と言えば、古人の言葉に「読万巻書、行万里路」があります。今風なら、そこに「看万回動漫、玩万遍網遊」②が付け足されるでしょうか。
①『こころの音読 名文で味わう英語の美しさ』(講談社インターナショナル)2007年
②「動漫」:アニメ、「網遊」:オンラインゲーム。