ITO Daisuke伊藤大輔

専門領域

中国語学、言語学(統語論、意味・語用論) 
[研究業績詳細]

担当授業

中国語1(作文)、中国語4(作文)、通訳ガイド中国語、国語特別セミナー、中国語専門セミナー、ベーシックセミナー 

自己紹介・学生へのメッセージ

たった1つの人生しか味わえないなんて、つまらない。どうせなら違う生き方も味わってみたい。いわゆる変身願望というのは、そういう貪欲さの現れなんだと思う。かつて、学校のクラスで芝居をやるときには、常に裏方よりも役者をやることを希望していた。それは、今と違う人生をたとえ一瞬であっても疑似体験してみたいという欲求の現れだったのではないかと今では思う。思えば、髪型や服装を変えてみるのも、いろんな趣味に手を出すのも、見知らぬ街を旅するのもそうだ。身なりや居場所を変えればおのずと気分が変わり、世界の見え方が変わり、その身なりや居場所を共有する人々の生き方を疑似体験することができる。そしてその体験をしている間だけは、「おまえはこういう人間だ」というアイデンティティーの束縛から逃れることができる。この解放感がたまらない! 

外国語もまた、そうしたものの列に加えることができる。中国語を身に付け操るということは、中国語話者に変身することであり、中国語話者の視点で世界を見直すことであり、中国語話者の人生を疑似体験することだ。中国語を外国語として身に付けることは決して容易ではないが、多少苦労して曲がりなりにも操れるようになれば、今とはまったく異なる人生を新たに体験することができる。日本語を話しているときの自分と中国語を話しているときの自分が、まるで別人格のように食い違っていても別にいいではないか。それはまさに「もう1つの人生を生きている」ことの証なのだから。 

マンネリな日常に退屈しているそこのあなた。世界にはそれとはまったく異なる人生が無数に存在する。そこへ自由に飛び立つための翼として、中国語など身に付けてみるのはいかがだろうか? 

ゼミの紹介

現実の言語は教科書や文法書提示される言語のようにきれいに整ったものではなく、いろいろなカオスに満ち溢れている。大学12年のころは、そうした整った言語を身につけるので精一杯だっただろうが、大学3年ともなればそろそろそこから卒業してもらわなければならない。文法規則の「言うことを聞く」例だけ集めた安全地帯を離れ、危険な崖っぷちから言語のカオスの深淵を覗かない限り、中国語を真に理解することは決してできない。その趣旨に則り、ゼミでは現実の中国語話者が読む文章そのものを精読しつつ、それまで親しんできた教材中国語との違いを体感してもらう。その結果、それまで教わってきた文法規則のほうに疑問生じることもあるだろう。もし教わった理論に納得がいかなかったらどうする? 納得できる理論を自分自身で構築するしかない。それには、前人未到の領域にたった1人で足を踏み入れる勇気が求められる。さあ、その孤独にあなたは果たして耐えられるか!? 

 

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